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筑波山山頂 境界確定裁判の資料

筑波山神社境内に有る 
 { 『 筑波山頂境界確定記念碑 』 の碑文 }

 延喜式の名神大社、筑波郡筑波山神社男女二神の神体山と
崇められた筑波郡筑波山の北側境界は奈良時代に遡る筑波、
真壁両郡の行政境界である。

 筑波郡筑波山は江戸時代には独立した行政単位で、
その北側は真壁郡羽鳥村に隣接していた。

 明治の新政府で筑波山は筑波郡筑波町壱番地となり、
羽鳥村は真壁郡紫尾村に編入された。 

 大正時代を経て昭和5年5月に当時に真壁郡紫尾村長
泉榮一氏が筑波郡筑波町長原幹寿氏に筑波山頂男体女体間の
分水嶺境界を主張して境界の確定を求めたが
昭和6年9月満州事変の勃発により中断した。

 昭和20年8月、大東亜戦争が終結し戦後の市町村再編で
柴尾を合併した真壁町が交渉を再開して、
昭和32年8月12日水戸地裁に行政境界の確定を求める
訴訟を起こし、同38年4月16日真壁町が全面的に勝訴した。

 筑波町は筑波山神社を補助参加人に加えて、
東京高裁に控訴し、一審で主張してきた筑波山頂の北側に残る
大木の現境界を改め、古来からの三方境お迎え石、
大石重を結ぶ歴史的境界を主張して、その立証に成功し、
昭和59年6月30日に逆転勝訴した。

 真壁町は最高裁に上告したが、昭和61年5月29日上告棄却の
判決があり、筑波郡筑波町と真壁郡真壁町との筑波山頂に於ける
境界は、東京高等裁判所昭和38年ネ第1179号境界確定請求の
判決通り、筑波山の女体山一等三角点を基点として測定された
図面表示のイ点の三方境から ロ点お迎え石、ハ点石重、
ニ点の石、ホ点駒返石、ヘ点の石、ト点の石、
チ点の官林石標264号の各点を順次直線で結んだ線であると確定した。

 ここに筑波山頂に於ける筑波、真壁両町の行政境界問題の
発生より確定に至る経過を碌し、筑波、真壁両町が勝敗を度外視して
心魂を傾け、霊峯筑波山の歴史伝統を明確にして誤りがなく
護持し得た喜びを伝えると共に、特に筑波山神社境内地の
歴史的境界に着眼して本件を勝訴に導いた神田五郎弁護士をはじめ、
関係者の功績を称え永く顕彰するものである。

 因に、筑波研究学園都市に市制が施行されることになり、
昭和62年11月30日筑波郡大穂町、同豊里町、同谷田部町と
新治郡桜村の4ケ町村が合併してつくば市となり、
昭和63年1月31日に筑波町がつくば市に合併して現在に至る。
   平成3年10月吉日
  茨城県つくば市大字筑波壱番地
  筑波山頂境界確定記念碑建設委員会
 
*****************************

(最高裁判所)  主   文

 本件上告を棄却する。
 上告費用は上告人の負担とする。

       理   由

 上告代理人岡部行男、同吉永順作、同復代理人志村桂資の
上告理由について
 明治一一年七月二二日太政官布告第一七号郡区町村編制法は、
一条において「地方ヲ画シテ府県ノ下郡区町村トス」と規定し、
町村を行政区画の一つとして位置付けたが、
個々具体的な町村につきこれを新たに創設するということはせずに、
二条において「郡町村ノ区域名称ハ総テ旧ニ依ル」と規定し、
江戸時代から存続した町村の区域名称を承継した。
そして、郡区町村編制法に続く明治二一年法律第一号町村制は
三条本文で「凡町村ハ従来ノ区域ヲ存シテ之ヲ変更セス」と規定し、
さらに明治四四年法律第六九号町村制は一条で
「町村ハ従来ノ区域ニ依ル」と規定し、現行の地方自治法も五条一項で
「普通地方公共団体の区域は、従来の区域による。」と規定し、
それぞれ、町村の区域については従来のそれを引き継ぐこととしている。
几たがつて、今日における町村の区域は、結局のところ、
江戸時代のそれによるということになる。
なお、以上の各法令は、一定の場合に町村を廃置分合し又は
町村の境界を変更若しくは確定する手続を定めており、
これらの措置がとられた場合には、それに伴い定まつた区域によることは
いうまでもない。そうすると、町村の境界を確定するに当たつては、
当該境界につきこれを変更又は確定する右の法定の措置が
既にとられていない限り、まず、江戸時代における関係町村の
当該係争地域に対する支配・管理・利用等の状況を調べ、
そのおおよその区分線を知り得る場合には、
これを基準として境界を確定すべきものと解するのが相当である。
そして、右の区分線を知り得ない場合には、
当該係争地域の歴史的沿革に加え、明治以降における関係町村の
行政権行使の実状、国又は都道府県の行政機関の管轄、
住民の社会・経済生活上の便益、地勢上の特性等の自然的条件、
地積などを考慮の上、最も衡平妥当な線を見いだして
これを境界と定めるのが相当である。
 これを本件についてみるに、原審の確定した事実関係は、
おおむね次のとおりである。
1 上告人と被上告人とは、筑波山頂付近において境界を接している。
上告人は茨城県真壁郡内にあり、被上告人は同県筑波郡内にあり、
上告人と被上告人との筑波山頂付近における境界
(以下「本件境界」という。)は、真壁郡と筑波郡との境界でもある。
そして、真壁郡及び筑波郡の区域名称は、江戸時代のそれを
承継したものであり、明治以降において、両都の筑波山頂付近に
おける境界、したがつて本件境界につき、これを変更又は
確定すべき前記の法定の措置はとられていない。
2 筑波山の山頂は西峰の男体山、東峰の女体山の二峰に
分かれているところ、補助参加人の前身の筑波山神社は、
古来これら二峰を二柱の神として祀り、男体山頂に男神の本社、
女体山頂に女神の本社を置き、筑波山頂付近に多数の摂社及び
末社を配していたが、江戸時代においては、その別当寺である知足院
(後に護持院と改号)の管理下にあつた。そして、知足院(護持院)が
江戸時代にその寺領として領知権を有していた境内地は、筑波郡に属し、
かつ、筑波山の南側山腹から北側山腹にまたがつていた。
右境内地は、筑波山の北側山腹において、
原判決末尾添付図面の(イ)点の三方境、(ロ)点のお迎石、
(ハ)点の石重ねに及んでいたが、(イ)点の三方境は、筑波郡、真壁郡
及び新治郡の接点をなし、筑波郡と真壁郡との境界の東端、
したがつて本件境界の東端に当たる。
そして、(イ)点と(ロ)点及び(ロ)点と(ハ)点の各間には
境界を示すような物は存しない。
また、右図面の(ニ)、(ホ)、(ヘ)及び(ト)の各点には
いずれも巨大な自然石が存し、(ハ)、(ニ)、(ホ)、(ヘ)及び
(ト)の各点の脇には男体山に向う尾根道が通じているが、
右の尾根道は右の境内地の中か、少なくともその縁辺に位置する。
右図面の(ホ)点が上告人と被上告人との境界上にあること
及び同点より両側の境界については、両者の間に争いがない。
 原審の以上の事実認定は、原判決挙示の証拠関係に照らし、
正当として是認することができ、その過程に所論の違法はない。
そうすると、筑波山のうち原判決末尾添付図面の
(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)、(ホ)、(ヘ)及び(ト)の各点を順次直線で
連結した線より山上の地域は、江戸時代においておおむね
筑波郡に属する知足院(護持院)の境内地としてその支配管理下にあり、
それが明治以降も筑波郡の区域として承継されたものというべきであり、
そして、明治以降本件境界を変更又は確定すべき前記の
法定の措置はとられていないのであるから、
原審の確定した右事実関係の下においては、
本件境界は右図面の(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)、(ホ)、(ヘ)、(ト)
及び(チ)点の各点を順次直線で連結した線であることを確定するとした
原審の判断は、正当として是認することができる。
論旨は、ひつきょう、原審の専権に属する証拠の取捨判断、
事実の認定を非難するものにすぎず、いずれも採用することができない。
 よつて、行政事件訴訟法七条、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、
裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 谷口正孝 裁判官 角田禮次郎 
  裁判官 高島益郎 裁判官 大内恒夫)
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毎週筑波山でトレーニングを
続けています。
富士山登頂100回=当面の目標です。
[2016年9月現在=通算86回登頂]
☆西の富士、東の筑波、と昔から
言われる名峰。
日々、筑波山の事を学習しています。
◎職業は理容師&美容師です、
理容師免許・美容師免許両方を取得。
現在、理容室を経営しています。
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